いろいろな四角形

学年:小学4年生
教科:算数
Benesse Corporation
Teacher Profile
Benesse Corporation
2019/12/06

学習の目標

学習活動

作図などの活動を通して、直線の位置関係、四角形の特徴やなかま分け、対角線の意味を理解する。

目標

直線の位置関係には、交わる場合と交わらない場合があることを知り、その知識をもとに、辺と辺の位置関係や2本の対角線の位置関係に着目することで、四角形の特徴を考察する。

構成要素やそれらのの位置関係に着目することで、平行四辺形、ひし形、台形、長方形、正方形などの四角形の特徴のちがいを理解する。

条件制御というプログラミング的思考を適用して、三角形や四角形を分類する。

主な評価規準

<知識・技能>

直線の平行や垂直の関係について理解し、平行四辺形,ひし形,台形について知る。

四角形の構成要素やそれらの位置関係などの知識を使って、四角形を区別するための条件を作成できる

<思考力・判断力・表現力>

図形を構成する要素及びそれらの位置関係に着目し,構成の仕方を考察し図形の性質を見いだすとともに,その性質を基に既習の図形を捉え直す。

区別しようとしている四角形について、どの見方で条件制御すれば区別できるのか、論理的に考えられる。

<学びに向かう力>

四角形でも、辺や対角線の位置関係や等しい角がどこにあるのか、などの条件によって、四角形の特徴が違うことを主体的に調べようとする。

四角形を区別するための条件の組合せは一通りでないことを知り、多様な条件の組合せで四角形を特定する方法を考えようとする。

指導に当たって

(1) 児童観

3年生で三角形、4年生で四角形を学ぶ。三角形では、対角線もなく、辺と辺どうしが平行になることもないので、辺の長さや角の大きさだけに着目すれば、比較的簡単に正三角形や二等辺三角形を区別できる児童が多いだろう。
それに対して、本単元で学ぶ四角形では、何組の対辺どうしが平行なのかどうかで、平行四辺形か台形かに区分される。また、図形の位置は、辺が水平な場合が多いので、たてや斜めになると、戸惑う児童もいるだろう。ノートに図形を描いたら、いろいろな方向から見ることで、図形の見方をより確実なものにしたい。

(2) 教材観

本単元では、四角形の性質について考えることがねらいである。授業では、四角形の特徴をもとに作図したりすることで構成要素やそれらの位置関係に気づくように学んでいる。最後の総まとめで、プログラミングによる条件制御の考えを適用して、既習の三角形や四角形のなかまわけするする条件を組み立てる活動を取り入れる。辺の長さだけで判別できる図形は何か、角の大きさによって区別できる水溶液は何かなど、条件によって四角形を分類する活動を通じて、図形の性質について理解を深めることをねらいとしている。
また、この条件制御で対象物を分類するという思考は、水溶液の分類、漢字の分類、花や昆虫の分類など、他教科にも共通している。教科を横断して、同じ思考をしていることを意識させることで、内容によらない、思考の仕方の資質・能力を育成することができるだろう。

(3) 指導観

プログラミングの時には、予め、テンプレートが用意されており、教室の場面になっている。問題ごとに、クエスチョンマークのついた黒いボックスが並び、それらを区別するにはどうすればいいのか、いわば、図形判定師になることで、図形判別への意欲を高めることをねらっている。チーム活動で条件の組合せを考えてもいいだろう。

自主的・主体的な学び

総まとめのプログラミングでは、条件をどのように組み合わせればいいのか、考えることに集中できるのが利点である。実験では参加しにくかった児童も、パソコン上で、試行錯誤し、うまくいかないときにはその理由を考えて、条件の組合せを変えるなど、主体的に図形判定師の活動に取り組むことで、自ら学びを追求できる。

問題解決的な学び

学んだ知識を活用しながら、与えられた図形を区別する最適な方法を考えることが、問題解決的な学びにつながる。例えば、AとBのブラックボックス内の図形を区別する方法は1通りではない場合が多く、複数の方法を考えようとする習慣をつけることで、未知の水溶液を区別しなければならないときにも、その習慣が生きてくるだろう。友達と意見交換しながら活動することで、多様な考えに気づくことができる。

協働的な学び

総まとめのプログラミングでは、パソコン画面上に、既習の三角形や四角形が登場する。イラストや名称だけではイメージできない児童もいるかもしれない。そのときには、チーム活動で、授業の時のことを思い出すといいだろう。

学習指導計画