あまりのあるわり算

かけ算とわり算のかんけい
学年:小学3年生
教科:算数
Benesse Corporation
Teacher Profile
Benesse Corporation
2019/12/18

学習の目標

学習活動

既習のかけ算とわり算を、それぞれ、たし算(累加)とひき算(累減)の関係で統合的にとらえる直すことができる。

目標

除法の意味について理解する。

乗法と累加、除法と累減の関係でとらえ直すことができる

プログラミングの繰返しを使って、乗法はかけられる数をかける数分たしていること、除法はわられる数からわる数をひいていること、を対比してとらえることができることができる。

除法で、わられる数からわる数を引くという繰返し処理の終了条件が、あまりの数<わる数であることに気づく。

主な評価規準

<知識・技能>

除法の意味や余りについて理解する。

除法がもちいられる場面を式に表したり、式を読みとたりできる。

除法と乗法や減法との関係について理解する。

除数と商が共に一位数である除法の計算が確実にできる。

簡単な場合について、除数が1位数で商が2位数の除法の計算の仕方を理解する。

乗法は、かけられる数をかける数分だけ、繰返したしていることを理解する。

除法は、わられる数からわる数を、繰返しひいて、わられる数からひけなくなったら(あまり<わる数になったら)、計算終了であることを理解する。

プログラミングを通じて、除法と乗法、除法と減法、乗法と加法との関係について理解する。

<思考力・判断力・表現力>

数量の関係に着目し、計算の意味や計算の仕方を考えたり、計算に関して成り立つ性質を見いだしたりするとともに、その性質を活用して、計算を工夫したり計算の確かめをしたりできる。

数量の関係に着目し、計算を日常生活に生かすことができる。

累加が乗法になること、累減が除法になること、のそれぞれの関係を、繰返し処理を用いて理解する。

<学びに向かう力>

等分除と包含除の意味を、日常場面に適用して考えようとする。

除法は、割り切れる場合と割り切れない場合があることを、現実場面の事象で確かめようとする。

除法と乗法は、互いに逆算になっていることを知り、それぞれの計算の確かめにも使おうとする。

加法が発展して乗法(累加)になり、減法が発展して除法(累減)になっていることに関心をもつ。上学年で累乗を学習するときに、その考えを適用して統合的にとらえられると望ましい。

指導に当たって

(1) 児童観

九九があいまいで、かけ算とわり算がおぼつかない児童も見られる。もともとかけ算はたし算の発展であること、わり算はひき算の発展であること、を思い出させることで、得意な九九に分解すれば、別の方法でも答えが求められるという安心感を与えられる。

(2) 教材観

かけ算は、かけられる数をかける数だけたしていること、わり算は、わられる数からわる数を引いていること、ということが視覚的にわかるように、プログラミングの繰返し処理を適用した。
わり算の終了条件は、わられる数からわる数が引けなくなること、すなわち、あまりがわる数より小さくなること、と関連付けて理解できるようにしている。

(3) 指導観

九九を発展させて、一位数×二位数を考えたとき、例えば、5×12は、12を9と3に分けて、5×9と5×3の和として求めた。これは、もともと5×12は、5が12回たされたものなので、12をどこで分解してもいいのである。

同様に、49÷5を考えるとき、49から5をまず8回ひいてみると、49-(5×8)=9.さらに、9から5を1回ひいて、9-(5×1)=4となる。4から5を引くことはできないので、計算は終了。ひいた回数は8回と1回で合計9回なので、商は9、あまりは4と求められる。

九九があいまいで、積や商が一発で求められない児童も、得意な九九に分解して求めることができるし、計算が得意な児童も、多様な計算方法を知ることで、計算の工夫を考えたり、検算に用いたりすることができるだろう。

自主的・主体的な学び

かけ算とわり算の関係や、かけ算とたし算、わり算のひき算の関連がわかると、与えられた問題の数を分解したり合成したりして、工夫して計算することの楽しさに気づく。自主的・主体的に、計算に取り組む児童が出てくることに期待したい。

問題解決的な学び

わり算が累減であることを改めて確認することで、3456÷123のような未習のわり算でも、どんどんわる数を引いていき、引いた回数で商を求めることもできる。

協働的な学び

同じ問題でも、数値を分解すれば、別の解き方で計算できる。チーム活動で、自分がどのような工夫をしたかを伝えあい、互いの計算の仕方のよさを指摘したり、よいところは取り入れたりすることができる。

学習指導計画