水よう液の性質  第3次  (11/11)

総まとめ

水溶液の性質(酸性、アルカリ性、中性)、気体がとけている水溶液、金属を変化させる水溶液など学んできたことを振り返り、理解を定着させる。

既習の水溶液を判別するための条件設定をすることで、水溶液の性質や働きについての理解を深める。

評価基準 学習活動と内容
十分 複数の判定方法がある2つ以上の水溶液について、1つ以上の条件を、正しく設定できる。
概ね 複数の判定方法がある水溶液について、少なくとも1つは、正しく条件設定できる。
要努力 性質がわかりやすい2つの水溶液を判別する条件設定ができる。
導入 5分
本単元で学んできた内容を、プログラミングで条件設定することで、理解の定着をはかることを児童に伝える。
評価 / 指導・支援
  • 授業のねらいを理解したか?
  • 本授業の前に、ブロックを組み合わせるプログラミングの練習をしておくとよい。
板書内容
児童
授業のねらいを理解する。
教材テンプレート説明(1)水溶液の設定 5分
教材テンプレートをチームまたは個人のパソコンで開き、問1を一緒に取り組むことで、この教材の操作方法を伝える。
評価 / 指導・支援
  • 問1では、うすいアンモニア水と食塩水を分別する条件を見出すという、問題の意味を理解しているか?
  • 画面左側の、水溶液というボタンを押すと、水溶液を指定できるバーが出てくることを示す。
板書内容
児童
水よう液のボタンを押して、青いバーをドラッグして、分別する対象の2つの水溶液、うすいアンモニア水と食塩水のバーを作る
教材テンプレート説明(2)条件の選定 5分
うすいアンモニア水と食塩水を見分けるには、どのような条件があればいいのか、適切な条件を選定できる
評価 / 指導・支援
  • 右下の条件ボタンの中にある複数の条件、見て区別する、加熱して蒸発させる、石灰水を入れる、から、目的に合う条件を選べているか?
  • うすいアンモニア水はどんなにおいがしたかな?と問いかけする
  • 不要なブロックは、ドラッグして左の方にもっていくと、消すことができることを伝える。
板書内容
児童
うすいアンモニア水と食塩水を区別するときに、一番簡単でわかりやすい方法は何かを考えて、条件を選定する
教材テンプレート説明(3)条件を組み立てる 10分
(2)で選定した方法をどのように組み合わせれば、うすいアンモニア水と食塩水を区別できるか、「もしAならばX、そうでなければY」という条件制御のブロックを使って、水溶液の分別ロジックを作る
評価 / 指導・支援
  • もしAならばうすいアンモニア水、そうでなければ食塩水、とするとき、Aにどのような条件を入れればいいか選べているか?
  • においで区別できるかな?と声かけする。
  • においで分別できた児童には、食塩水を見分けるにはどうすればいいかを考えさせる。
板書内容
児童
一つの条件で、2つの水溶液を区別できるかどうか考える
他の問題に取り組む 15分
問2以降の問題を、個人またはチーム活動で取り組む
評価 / 指導・支援
  • 既習の知識を使って、水溶液の分別ロジックを組み立てることができているか?
  • 見方によって複数の条件ブロックが与えられているので、それをヒントに理解を促す。
板書内容
児童
既習の学習をプログラミングしながら思い出して、知識の確認をする。
まとめ 5分
本時のまとめを行う
評価 / 指導・支援
  • 見た目、リトマス紙、金属など、水溶液の性質や働きを見分ける方法が理解できたか?
  • わからなかった児童には、ノートや教科書を見て、復習するように促す。
板書内容
児童
プログラミングで既習事項を確認し、理解が確実だったかどうかを振り返る。

条件制御について

条件制御は、「もしAならばXそうでなければY」と、ある条件で分岐するものを見出すプログラミング的思考である。
もし、いきなり水溶液に適用するのが難しい場合には、もっと簡単な例で導入してもいいだろう。
例えば、「もし雨だったら傘を持って行く、そうでなければ持って行かない」など。

本来は条件をゼロから考えさせる方がいいかもしれないが、本教材では、見方別に条件ブロックを与えて、足場をかけ、その条件がどうなればいいのか、ということだけを考えさせている。
理解の遅い子どもには、時間をとって、条件ブロックをひとつひとつ丁寧に考えられるようにするといいであろう。

水溶液を分別する方法が理解できているか?

本教材では、問1から問10まで、基本的な水溶液を2つまたは3つ与えて、それらを分別するロジックを考えさせている。
条件ブロックがヒントになるので、正しく選択できているかどうかが評価のポイントになる。
進んでいる児童に対しては、自分で、別の水溶液に関して、類似の問題を作ることをすすめてもいいだろう。問題の出し合いをすることで、さらに理解が深まることが期待される。